【後編】「ピロリ菌のぎもん」患者さん質問ランキング ベスト5 〜感染・再感染・そして“何が悪いのか”まで〜
こんばんは。
あけぼの橋内科・内視鏡内科院長ブログです。
難しい医学の話を身近に、をテーマに今日も書いてまいりましょう。
そんなテーマがあったのか…!!
■ はじめに
前編では、
- 胃カメラで何も言われなかった場合の考え方
- 除菌中のお酒問題
といった“身近な疑問”を中心にお話ししました。
後編では、患者さんから特に多い
「感染」「再感染」「リスク」
という、より本質的なテーマを取り上げます。
◆ 3位|ピロリ菌を一度除菌したけれど、再感染するの?
結論:再感染はほとんどありません(1%未満)。
ピロリ菌は、胃内の酸性濃度が低く、免疫が未熟な幼少期に感染しやすい菌です。
成人してから新たに感染することは非常にまれで、
除菌後に再び感染するケースはほぼありません。
以前は「再感染」とされていた例の中に、
- 除菌後、時間経過していないのに判定してしまい、偽陰性だった
というケースが含まれていました。
現在は判定のタイミングや方法が改善され、
“本当の再感染”は極めて少ないと考えられています。
◆ 2位|ピロリ菌ってどうやって感染するの?
以前は井戸水など衛生環境の影響が指摘されていましたが、現在の日本ではほとんど見られません。
まだはっきりと分かっておりませんが 口から口への感染、も考えられております。
前述の通り、ピロリ菌は幼少期にしか感染せず、
代表的な場面は、
- 幼少期に大人から口移しで食べ物をもらう
- 箸やスプーンの共有
といった家庭内での接触です。
また、興味深いデータとして、
父親よりも母親からの感染が圧倒的に多いという報告があります。
これは、育児の中心が母親であることを反映しているのでしょう。
(私自身、妻には頭が上がりません…)
◆ 1位|ピロリ菌がいると、何が悪いの?
ピロリ菌が胃に住みつくと、
**慢性的な炎症(慢性胃炎)**が続きます。
その結果、
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 胃がん
といった病気のリスクが上がります。
特に重要なのは、
胃がんのリスクが上がるという点です。
除菌を行うことで、
- 胃がんの発生リスクを下げる
- 潰瘍の再発を防ぐ
といった大きなメリットがあります。
いかがだったでしょう。
ピロリ菌のお話を前後編に分けて、お話しいたしました。
気になることがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。