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ブログ

鎮静剤の功罪

本日のブログは、少し真面目な内容です。
あけぼの橋内科・内視鏡内科 院長ブログです。

当院では、鎮静剤なしでの内視鏡検査にも対応しております。
これは「鎮静剤なしで受けましょう!」という意味では全くありません。
鎮静剤を使えば楽に受けられますし、眠っている間に終わるので、とても良い選択肢です。
ただ、鎮静剤が“絶対的な正義”というわけではないというお話を、今日はしたいと思います。

鎮静剤については、内視鏡学会からも繰り返し声明が出されており、
「コンシャスセデーション=ちょうどよい量の鎮静が望ましい」と長く言われてきました。
“寝たまま終われた”というのは本当に素晴らしいことですし、私もそこに異論はありません。
実際、当院も鎮静剤を使用した内視鏡を積極的に行っています。

ただ、それでも私は適正量が大切だと考えています。

前の病院で「寝ている間に終わりました!」という経験をされた方も多いでしょう。
それはとても良いことです。
しかし一方で、特に女性に多いのですが、
鎮静剤が覚めた後に「気持ち悪くなった」「ふらついて起き上がれなかった」という方が一定数いらっしゃいます。

これは**過鎮静(鎮静剤が多すぎる状態)**であることが少なくありません。

眠れること自体はとても良いことです。
ただ、鎮静剤の効き方には個人差があります。
そして、その“ぎりぎりのライン”を見極めてカバーするのが、内視鏡医の技術だと私は思っています。

「寝れなかったけれど痛くなかった」
「まどろんでいたけれど辛くなかった」
このあたりが、内視鏡学会が求めている鎮静の質であり、
そのために鎮静剤だけカバーできないところは技術を磨きなさい、という意味なのだと私は解釈しています。

当院では、麻酔なしや少量で検査を受けた患者様からも
「辛くなかった」「痛くなかった」とのお声をいただいています。
もちろん、麻酔なしを推奨しているわけではありません。
基本的には鎮静剤を使用して検査を行うことをおすすめしています。

ただ、
「前回の検査で麻酔が強く効きすぎて気分が悪くなった」
「起き上がれなくなった」
というご経験がある方は、ぜひ事前にお知らせください。
その方に合った適正量を、私が責任を持って見つけてまいります。

患者様一人ひとりに寄り添う内視鏡クリニックでありたい。
それが、私の変わらない想いです。