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医療コラム

トイレの後も続く「残便感」の正体。お腹の張りと痛みを解決する

トイレに行っても、どうにもスッキリしない。そんな不快な「残便感」や、繰り返すお腹の張りと痛みを「いつもの便秘だから」と自己判断して諦めていませんか?そのしつこい不調の裏には、あなたが思ってもみない原因が隠れているかもしれません。

実は、腸は空っぽなのに脳が「まだ便が残っている」と錯覚してしまうケースや、ストレスによる腸の過敏な反応、さらには女性特有のホルモンバランスの乱れが、不快な症状を引き起こしていることも少なくないのです。

この記事では、あなたの悩みの正体がどのタイプに当てはまるのかを解き明かし、根本的な解決策までを詳しく解説します。ご自身の症状と照らし合わせ、長年の悩みから解放されるための第一歩を踏み出しましょう。

トイレの後もスッキリしない「残便感」2つのタイプ

トイレに行っても、どうにもスッキリしない。まだ便が残っているような不快な感覚が続く「残便感」は、お腹の張りを伴うこともあり、日常生活の質を大きく下げてしまいます。

このつらい残便感の原因は、大きく2つのタイプに分けられます。ご自身の症状がどちらのタイプに近いかを知ることが、的確な治療への近道です。

トイレの後もスッキリしない「残便感」2つのタイプ
トイレの後もスッキリしない「残便感」2つのタイプ

本当に便が残っている「排出障害タイプ」

こちらは、排便後も直腸の中に物理的に便が残ってしまうタイプです。

便を肛門の外へスムーズに送り出すための「排出機能」に何らかの問題が生じている状態で、主に以下のような原因が考えられます。

  • いきむ力の低下: 腹筋や骨盤底筋といった、排便時にいきむために使う筋肉が加齢や出産などで弱まる。
  • 便の硬さ: 食物繊維や水分不足で便が硬くなり、腸のぜん動運動だけでは押し出しきれなくなる。
  • 直腸の形の変化: 出産などをきっかけに直腸の壁が伸びて袋状になり(直腸瘤)、そこに便が溜まってしまう。

特に女性やご高齢の方に多く見られ、放置すると硬い便で肛門が傷つき、痔を悪化させる原因にもなりかねません。

当院では、消化器病を専門とする医師が丁寧に診察し、必要であれば苦痛の少ない大腸カメラで腸の内部を直接観察します。それにより、便が残る物理的な原因がないかを正確に診断することが可能です。

便はないのに便意を感じる「直腸の知覚過敏タイプ」

もう一方は、腸の中に便は残っていないのに、脳が「まだ便が残っている」と錯覚してしまうタイプです。

これは、ストレスや生活習慣の乱れによって、便を一時的に溜めておく「直腸」のセンサーが過敏になっている状態(内臓知覚過敏)が原因です。

過敏性腸症候群(IBS)の方に多く見られる症状で、本来なら気にならないはずの少量のガスや便が直腸に溜まっただけで、センサーが過剰に反応。その信号が脳に伝わり、「早く出さなければ」という強い便意や不快な残便感として認識されてしまうのです。

最近では、この「内臓知覚過敏」の仕組みに直接アプローチする治療の研究が進んでいます。例えば、痛みの伝達に関わる物質(CGRP)の働きを抑えることで、直腸が感じるガス感や痛みを和らげる効果が期待されるなど、新たな治療の選択肢も生まれつつあります。

このタイプの残便感は、腸内環境の乱れが影響していることも少なくありません。当院では、一人ひとりの体質に合わせた治療法を見つけるため、腸内細菌叢検査(Micro bio me)も導入しています。目に見えない腸内環境を詳細に分析し、多角的な視点から不快な症状の根本原因を探ります。

痛みが起こるタイミングで原因を探る

左下腹部の痛みと一括りにはできません。痛みが現れる「タイミング」は、体のどこが、どんな理由で悲鳴を上げているのかを探るための、非常に重要なヒントになります。

ご自身の痛みがどんな時に強くなり、どんな時に和らぐのか。

生理の時期、トイレの前後、食事の後など、痛みの特徴を少し意識していただくだけで、原因の絞り込みや適切な診療科の選択に大きく役立ちます。

【生理周期で変化する】子宮内膜症や月経困難症の可能性

生理が始まるたびに左下腹部が痛む、あるいは排卵期になると痛みが強まる。

もし痛みが女性の体のリズムと連動しているなら、婦人科系の病気が隠れているサインかもしれません。

代表的なものに「子宮内膜症」や「月経困難症」があります。

  • 子宮内膜症 本来は子宮の内側にあるはずの内膜組織が、腸や卵巣といった別の場所に飛び火してしまう病気です。この組織も生理周期に合わせて出血や炎症を起こすため、特に生理中に強い痛みを引き起こします。腸に癒着が起これば、お腹の張りや便秘、排便痛といった消化器症状として現れることも少なくありません。
  • 月経困難症 生理に伴って起こる下腹部痛や腰痛が、日常生活に支障をきたすほど強い状態を指します。

このように、症状がお腹の不調とよく似ているため、ご自身で判断するのは難しいものです。生理周期と痛みが明らかに連動している場合は、まずは婦人科を受診することをおすすめします。

【排便で和らぐ/悪化する】過敏性腸症候群(IBS)の可能性

「トイレに行くと、あのキリキリした痛みが少し楽になる」 「逆に、便秘や下痢が続くと痛みがひどくなる」

このように、排便によって痛みが変化する場合は「過敏性腸症候群(IBS)」が疑われます。

IBSは、大腸カメラなどで調べても炎症やポリープといった目に見える異常がないにもかかわらず、腹痛や便通の異常が長く続く病気です。

主な原因は、ストレスなどをきっかけに腸が非常にデリケートで敏感な状態(内臓知覚過敏)になってしまうこと。

本来なら気にならないはずのわずかなガスの動きや、腸のぜん動運動に対しても、脳が「痛み」として過剰に反応してしまうのです。

最近の研究では、この「内臓知覚過敏」の仕組みに直接アプローチする治療も進んでいます。例えば、痛みの信号を伝える特定の物質(CGRP)の働きを抑えることで、腹痛だけでなく、ガスが溜まる不快感や急な便意といった、腸が過敏になることで起こる様々な症状を和らげる効果が期待されています。

当院では、こうした新しい知見に基づいた薬物療法はもちろん、腸内細菌のバランスを精密に分析する検査(Micro bio me)も導入しています。ストレスだけでなく、腸内環境の乱れが腸の過敏性を引き起こすことも分かっており、多角的な視点から一人ひとりに合った治療法をご提案します。

【食後に強くなる】大腸憩室炎や虚血性腸炎の可能性

もし食後に決まって左下腹部の痛みが強くなるなら、「大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)」や「虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)」を考える必要があります。

食事をすると、食べ物を先へ送るために腸は活発に動き出します(ぜん動運動)。その動きが、炎症を起こしている部分を刺激するために痛みが増すのです。

  • 大腸憩室炎 大腸の壁にできた「憩室」という小さなくぼみに便などが詰まり、細菌が繁殖して炎症を起こす病気です。腹痛のほかに、発熱を伴うこともあります。
  • 虚血性腸炎 動脈硬化などが原因で大腸への血流が一時的に悪くなり、粘膜がダメージを受けて炎症を起こす病気です。突然の強い腹痛の後に、下痢や血便が見られるのが特徴です。

これらの病気は症状だけでは区別がつきにくく、正確な診断のためには大腸カメラで腸の中を直接観察することが欠かせません。

当院には消化器病の専門医・指導医が在籍しており、鎮静剤を用いて苦痛を最小限に抑えた検査を行っています。「カメラはつらいもの」という不安をお持ちの方も、安心してご相談ください。

その左下腹部痛、便秘だけが原因とは限らない

左下のお腹がシクシク痛むと、「いつもの便秘かな」と自己判断してしまいがちです。しかし、その痛みの裏には、便秘とはまったく異なる原因が隠れているかもしれません。

例えば、ストレスによる腸の過敏な反応、女性ホルモンの周期的な影響、さらには大腸の壁にできた“袋”の炎症など、原因は多岐にわたります。

ご自身の症状と照らし合わせ、痛みの本当の正体を探っていきましょう。

その左下腹部痛、便秘だけが原因とは限らない
その左下腹部痛、便秘だけが原因とは限らない

ストレスが引き起こす腸のけいれん

強いプレッシャーを感じた時、急にお腹がキリキリと痛む。これは、脳と腸が密接につながっている証拠です。

ストレスによって自律神経が乱れると、腸の動きをコントロールする指令にエラーが生じ、腸がけいれんしたり、逆に動きが鈍くなったりします。

特に「過敏性腸症候群(IBS)」では、腸のセンサーそのものが異常に敏感になる「内臓知覚過敏」という状態に陥っていることが少なくありません。

本来なら気にも留めないはずの、わずかなガスの動きや腸の伸び縮みに対してもセンサーが過剰に反応。その信号が脳に「痛み」や「不快感」として伝わってしまうのです。

最近の研究では、この内臓知覚過敏の仕組みに、痛みの信号を伝える「CGRP」という物質が関与していることが分かってきました。このCGRPの働きを抑えるアプローチは、キリキリとした痛みそのものだけでなく、お腹が張って苦しいガス感や、トイレに行きたいのにスッキリしないといった不快感を和らげる効果が期待されています。

当院では、こうした新しい知見に基づいた治療に加え、目に見えない腸内環境を詳細に分析する腸内細菌叢検査(Micro bio me)も導入しています。ストレスだけでなく、腸内細菌の乱れもセンサーの誤作動を引き起こす一因となるため、多角的な視点から根本原因にアプローチします。

女性ホルモンの影響による腸のむくみ

生理が近づくと決まって左下腹部が重く痛んだり、お腹が張ったりする。それは、女性ホルモンの「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の仕業かもしれません。

排卵後から生理前にかけて分泌が増えるこのホルモンは、本来、妊娠に備えて子宮の環境を整える大切な働きをします。しかし、その影響が腸にも及ぶことがあるのです。

  • 体に水分を溜め込む作用 → 腸の壁まで「むくんだ」状態になり、重だるい痛みや張りを感じやすくなる。
  • 腸のぜん動運動をゆるやかにする作用 → 便の通りが悪くなって便秘がちになり、溜まったガスや便が腸を圧迫して痛む。

このように、生理前の不調はホルモンバランスの変化が直接的に関係しています。

ただし、「毎月のことだから」と我慢するのは禁物です。もし痛みがだんだん強くなっている、市販の鎮痛剤が効かなくなってきた、といった場合は子宮内膜症など婦人科の病気の可能性も考えられます。気になる症状があれば、一度専門医に相談することが大切です。

大腸の壁にできた袋の炎症(大腸憩室炎)

大腸の壁の一部が、圧力に負けて外側にぽこっと飛び出し、小さな袋状のくぼみができることがあります。これを「大腸憩室(だいちょうけいしつ)」と呼びます。

食物繊維の少ない食生活で便が硬くなると、排便時に腸の中の圧力が上昇しやすくなるため、壁の弱い部分が押し出されて憩室ができてしまうのです。

特に、便が溜まりやすくカーブの多いS状結腸(左下腹部にある)は憩室ができやすい場所です。

普段は無症状ですが、この袋の中に硬い便などがはまり込み、細菌が繁殖して炎症を起こすと「大腸憩室炎」となり、左下腹部に持続的な痛みや発熱を引き起こします。

放置して重症化すると、憩室の壁が破れて腸に穴が開いてしまい(穿孔)、緊急手術が必要になるケースもゼロではありません。

憩室の有無や炎症の程度を正確に診断するには、大腸カメラで腸の内部を直接観察することが不可欠です。当院には消化器病の専門医・指導医が在籍しており、鎮静剤やAIによる診断支援機能を活用し、患者さまの負担軽減に努めています。「カメラはつらいもの」という不安をお持ちの方も、安心してご相談ください。

 

消化器内科と婦人科 検査内容とそれで分かること

左下腹部の痛みが続くと、「お腹の病気?それとも婦人科?」と、どちらの科を受診すべきか迷いますよね。

痛みの原因を正確に見極めるには、体の“中”を直接、あるいは間接的に覗いてみる専門的な検査が欠かせません。消化器内科と婦人科、それぞれの検査で何が分かり、どんな病気が見つかるのかを見ていきましょう。

【消化器内科】大腸内視鏡検査で大腸がんやポリープを発見

消化器内科では、主に大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で腸の内部を隅々まで直接観察します。先端に高性能カメラが付いた細くしなやかなスコープを肛門から挿入し、大腸全体の粘膜の状態をリアルタイムの映像で確認する検査です。

CTやレントゲンでは捉えきれない、粘膜のわずかな色の変化や凹凸といった微細な異常を発見できるのが大きな特徴です。

【大腸カメラで分かる主な病気】

  • 大腸がん
  • がん化する可能性のあるポリープ
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病(炎症性腸疾患)
  • 大腸憩室症(腸の壁にできるくぼみ)と、そこが炎症を起こした憩室炎

「検査が痛そう、苦しそう」という不安を抱える方も少なくありません。当院では、消化器病を熟知した専門医・指導医が鎮静剤を使用し、うとうとと眠っている間に検査を行います。「気づいたら終わっていた」と感じる方がほとんどですので、どうぞご安心ください。

また、AIによる診断支援技術を活用し、より精密な検査に努めています。原因がわからないまま不安を抱え続けるよりも、一度、ご自身の腸の状態を確かめてみませんか。

【婦人科】経腟エコー検査で子宮や卵巣の状態を観察

婦人科では、経腟エコー(超音波)検査が基本となります。プローブと呼ばれる細い器具を膣内に挿入し、超音波を使って子宮や卵巣の様子をモニター画面に映し出して確認します。

お腹の上から当てるエコーよりも、子宮や卵巣を間近で観察できるため、より鮮明で詳細な情報が得られます。

【経腟エコーで分かる主な病気】

  • 子宮筋腫、子宮内膜症
  • 卵巣のう腫(卵巣のはれ)、卵巣がん
  • 骨盤内の炎症の有無

子宮筋腫は多くの女性に見られますが、注意したいのは、そこに細菌が感染して膿がたまってしまう「子宮筋腫膿瘍」という状態です。強い腹痛や発熱を伴い、命に関わることもあるため、早期発見が何よりも重要になります。

驚くことに、この子宮筋腫膿瘍の原因として最も多いのは、腸の中にいるはずの「大腸菌」なのです。

検査自体は5〜10分程度で終わり、痛みもほとんどありません。定期的なチェックが、深刻な状態を防ぐことにつながります。

両方の検査が必要になるケースとは

なぜ、両方の検査が必要になることがあるのか。それは、左下腹部という場所の特性に理由があります。

このエリアには、大腸(特にS状結腸)と、女性の場合は子宮や卵巣が隣り合うように収まっています。そのため、片方に起きた炎症がもう片方に影響を及ぼしたり、痛みの発生源がどちらなのか判別しにくかったりするのです。

先ほど触れた子宮筋腫膿瘍のように、本来は腸にいるはずの細菌が婦人科系の病気を引き起こしたり、悪化させたりするケースは決して珍しくありません。

  • 大腸カメラで異常がなくても痛みが続く → 婦人科系の病気が隠れている可能性
  • 婦人科の検査で異常がなくても症状が改善しない → 消化器系の病気が隠れている可能性

このように、消化器と婦人科の領域は互いに深く関わり合っています。

当院では、こうした体の密接な関係性を踏まえ、腸内細菌の状態を精密に分析する検査(Micro bio me)もご用意しています。多角的な視点から、つらい症状の根本原因を探るお手伝いをいたします。

大腸内視鏡検査の不安を解消します

左下腹部の痛みの原因を突き止める上で、大腸カメラは欠かすことのできない検査です。

とはいえ、「痛そう」「検査そのものが苦しそう」「なんだか恥ずかしい」といった不安から、どうしても一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

当院には、大学病院などで長年経験を積んできた消化器病専門医・指導医が在籍しています。これまでの「つらい」というイメージを払拭できるよう、皆さま一人ひとりの不安な気持ちに寄り添い、苦痛を最小限に抑えるための様々な工夫を凝らしています。安心して検査を受けていただける環境を整えていますので、まずはご相談ください。

大腸内視鏡検査の不安を解消します
大腸内視鏡検査の不安を解消します

鎮静剤を使った苦痛の少ない検査

「大腸カメラは苦しいもの」という先入観は、もう過去のものです。当院では鎮静剤(静脈麻酔)を用いることで、うとうとと眠っている間に検査を終えることができます。

鎮静剤を使用するため、多くの方がリラックスした状態で検査を受けられています。

鎮静剤を用いるメリット

  • 検査中の痛みやお腹の張り、不安感をほとんど感じることがない
  • 全身の力が抜けるため、スコープの挿入がスムーズに進む
  • 検査時間が短縮され、体への負担が軽くなる
  • 医師が腸の隅々まで集中して観察でき、微細な病変も見逃しにくくなる

当院では、消化器内視鏡を熟知した専門医が、患者さまの年齢や体格、体質に合わせて鎮静剤の量をミリ単位で繊細に調整します。検査後は、意識がはっきりするまで専用のリカバリールームでお休みいただけますので、ご安心ください。

検査前の食事制限と下剤の飲み方のコツ

精度の高い検査を行うには、事前に腸の中を空っぽにしておく準備が欠かせません。この食事制限や下剤の服用を「つらい」と感じる方もいらっしゃいます。

特に、慢性的な腹痛や吐き気に悩まされている方の中には、食事を摂ること自体に「また痛くなったらどうしよう」という恐怖心や不安を抱えてしまうケースも少なくありません。このような状態は、回避・制限性食物摂取症(ARFID)という摂食障害の一つとして近年注目されています。

当院では、こうした患者さまの心理的なご負担にも配慮し、無理なく準備を進められるよう、食事内容や下剤の飲み方を具体的にアドバイスします。

食事のポイント

  • 検査前日に食べられるもの: 白粥、素うどん、豆腐、具のないコンソメスープ、食パンなど、消化が良く、腸に残りにくいものを選びましょう。
  • 避けていただきたいもの: きのこや海藻、こんにゃくなどの食物繊維が多いもの、キウイやイチゴのような種のある果物、脂質の多い肉類などは腸に残りやすいため控えてください。

下剤を飲むときのポイント

  • 一気に飲もうとせず、ご自身のペースで数回に分けてゆっくり服用しましょう。
  • 少し冷やして飲むと、味が気になりにくくなることがあります。
  • 万が一、気分が悪くなるなど、どうしても服用が難しい場合は、我慢せずに当院までご連絡ください。

検査にかかる費用と時間の目安

検査当日のスケジュールや費用について、あらかじめ目安をお伝えします。

【時間の目安】

  • 検査そのものにかかる時間: 15分~20分程度です。ただし、ポリープが見つかり切除する場合には、もう少しお時間がかかります。
  • クリニックの滞在時間: 受付後、検査の準備から始まり、検査、鎮静剤からの回復、医師からの結果説明まで含め、全体で2~3時間ほどを見ていただくと良いでしょう。

【費用の目安(3割負担の場合)】

検査内容 費用(目安)
観察のみで終了した場合 6,000円~9,000円
ポリープを切除した場合 20,000円~30,000円

※上記はあくまでも概算です。使用する薬剤や、切除するポリープの数・大きさによって費用は変わります。

当院は土曜日も診療を行っており、24時間いつでもWEBからご予約いただけます。ご不明な点、ご不安なことがありましたら、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

まとめ

今回は、トイレの後も続く残便感や左下腹部の痛みの原因について、詳しく解説しました。

「いつもの便秘かな?」と思いがちなその不快な症状の裏には、ストレスによる腸の過敏な反応や、女性ホルモンの影響、さらには大腸の炎症といった、様々な原因が隠れている可能性があります。

大切なのは、自己判断で放置せず、その痛みの本当の正体を見つけることです。消化器内科と婦人科は密接に関係しているため、どちらを受診すべきか迷うこともあるでしょう。

当院では、苦痛の少ない大腸カメラで腸の状態を詳しく調べることができます。長引くお腹の不調を諦めずに、まずは専門医へお気軽にご相談ください。

 

参考文献

  1. Henriksen SB, Hornemann C, Hulgaard DR. "Avoidant-Restrictive Food Intake Disorder in Patients With Gastrointestinal Disorders: A Systematic Review." Journal of human nutrition and dietetics 39, no. 2 (2026): e70226.
  2. Tariq S, Kumar P, Keenan O, Harrity C, Chummun K, Salameh F, Geary M, Rajab H. "Pyomyoma outside of pregnancy-Case report and systematic review of the literature." International journal of gynaecology and obstetrics 173, no. 1 (2026): 49-62.
  3. Halawi H, Matar A, Wang I, Jencks KJ, Busciglio I, Eckert D, Harmsen WS, Camilleri M. "A pilot, randomized, placebo-controlled trial of rimegepant on visceral sensation and symptoms in nonconstipation IBS pain." American journal of physiology. Gastrointestinal and liver physiology 330, no. 4 (2026): G369-G380.

追加情報

[title]: Avoidant-Restrictive Food Intake Disorder in Patients With Gastrointestinal Disorders: A Systematic Review.

胃腸疾患患者における回避・制限性食物摂取症:システマティックレビュー
【要約】

  • 回避・制限性食物摂取症(ARFID)は、2013年にDSM-5で導入された摂食障害の診断名であり、胃腸疾患患者におけるARFIDのリスク上昇が示唆されている。本システマティックレビューでは、(1)胃腸疾患とARFIDを併発する患者の特定方法、(2)それらの臨床的特徴について検討した。
  • PRISMAガイドラインに従い、Medline/PubMed、Embase、PsycInfo、CINAHLを用いて2000年1月から2025年12月までの研究を検索し、系統的に抽出したデータのナラティブ分析を行った。
  • 合計6211人の参加者を含む23の研究が含まれた。研究は主に後ろ向きカルテレビューまたは自己申告調査による観察研究であった。20の研究は、主に脳腸相関の障害を対象とする三次消化器科クリニックで実施された。4つの研究は小児集団、18の研究は成人、1つは両方を含んでいた。参加者は主に女性で、年齢は6〜90歳であった。
  • ARFID症例の特定は、データ収集方法、診断基準の適用、診断ツールに関して異質であった。ARFID症状は最も一貫して報告されており、腹痛、吐き気、嘔吐などの嫌悪的な結果に対する恐怖が最も顕著であった。ARFID症状の負の結果は、一貫して記述されていなかった。
  • 胃腸疾患集団におけるARFIDに関する文献は近年増加している。しかし、ARFID症例の特定が一貫していないため、胃腸疾患患者におけるARFIDの有病率が過大評価されている可能性がある。胃腸疾患集団におけるARFIDの有病率と病態をより良く理解するためには、完全な診断基準を適用した縦断的研究が必要である。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41807274

[quote_source]: Henriksen SB, Hornemann C and Hulgaard DR. "Avoidant-Restrictive Food Intake Disorder in Patients With Gastrointestinal Disorders: A Systematic Review." Journal of human nutrition and dietetics : the official journal of the British Dietetic Association 39, no. 2 (2026): e70226.


[title]: Pyomyoma outside of pregnancy-Case report and systematic review of the literature.

妊娠以外の状況における子宮筋腫膿瘍:症例報告と文献の体系的レビュー
【要約】

  • 子宮筋腫膿瘍はまれだが、生命を脅かす可能性のある現象であり、死亡率は20〜30%に達する。
  • 主な症状は、子宮筋腫の存在下での腹部骨盤痛と発熱である。
  • 本研究は、非妊娠女性における子宮筋腫膿瘍のさまざまな症状を評価し、治療法をレビューすることを目的とする。
  • 発熱と腹痛はそれぞれ72%と57%の患者に見られる一般的な症状であった。
  • 最も一般的な原因菌は大腸菌(23%)であった。
  • 全患者の61%が子宮摘出術を受け、27%が筋腫摘出術を受けた。
  • 全患者の12%が保存的治療を受けた。
  • 死亡リスクが約20〜30%と高いことを考慮すると、外科的治療の利点は潜在的なリスクを上回る傾向がある。
  • 将来の妊孕性が懸念される場合は、抗菌薬と併用して子宮摘出術の代わりに筋腫摘出術を行うことで、感染源を除去できる可能性がある。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41144891

[quote_source]: Tariq S, Kumar P, Keenan O, Harrity C, Chummun K, Salameh F, Geary M and Rajab H. "Pyomyoma outside of pregnancy-Case report and systematic review of the literature." International journal of gynaecology and obstetrics: the official organ of the International Federation of Gynaecology and Obstetrics 173, no. 1 (2026): 49-62.


[title]: A pilot, randomized, placebo-controlled trial of rimegepant on visceral sensation and symptoms in nonconstipation IBS pain.

非便秘型IBS疼痛における内臓感覚および症状に対するリメゲパントの効果:パイロット無作為化プラセボ対照試験
【要約】

  • 本研究は、過敏性腸症候群(IBS)に関連する疼痛の重要なメカニズムである内臓過敏症に着目し、CGRP拮抗薬であるリメゲパントの有効性を評価することを目的とした。
  • 非便秘型IBS疼痛を有する成人を対象に、リメゲパント75mg(隔日投与)またはプラセボを投与する無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。
  • 主要評価項目は腹痛の日記記録であり、副次評価項目は排便回数、直腸コンプライアンスおよび感覚、腸管輸送であった。
  • リメゲパントは、腹痛、排便頻度、排便のconsistencyを有意に減少させなかったが、プラセボと比較して、直腸拡張中のガス感、尿意切迫感、疼痛を有意に軽減し、直腸コンプライアンスを低下させた。
  • 重大な有害事象は認められなかった。
  • リメゲパントの直腸感覚に対する影響は、非便秘型IBS疼痛におけるさらなる研究の必要性を示唆している。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41637861

[quote_source]: Halawi H, Matar A, Wang I, Jencks KJ, Busciglio I, Eckert D, Harmsen WS and Camilleri M. "A pilot, randomized, placebo-controlled trial of rimegepant on visceral sensation and symptoms in nonconstipation IBS pain." American journal of physiology. Gastrointestinal and liver physiology 330, no. 4 (2026): G369-G380.

この記事の監修者

大久保恒希 先生

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院、国立国際医療研究センター病院および国府台病院、地域中核病院にて消化器内科・内視鏡診療の研鑽を積む。日本消化器内視鏡学会の専門医・指導医、日本消化器病学会専門医として、若手医師の教育や内視鏡室の立ち上げにも尽力。
「初めての内視鏡が辛ければ、二度と受けたくなくなる」という国立国際医療研究センター時代の教えを原点に、患者さんがリラックスして受けられる「苦痛の少ない検査」を追求。2025年12月、あけぼの橋内科・内視鏡内科を開院し、予防医学の普及に努めている。